広瀬ベーカリー
#2021
#Shop
ツバメアーキテクツでの担当作
熊本に、私の叔父のためのパン屋を設計した。
敷地は熊本市の中心部から少し離れた郊外にあるため、パンを買うついでに地域の人々が自然に集まる場所にもなるようなイメージを持って設計した。
平面的には、全体の半分が厨房、もう半分が売場とイートインスペースというシンプルな計画とし、立面的には売場部分は内部がよく見えるようにL字に連窓を設けた。その上で、売場のパンに直射日光が当たらないよう、南側は軒を外壁から1.9m程度とやや長めに跳ね出させている。この軒はパンのためのものであるとともに、雨宿りをしたり日陰で涼んだりと、人々のためのちょっとした居場所を作り出すことにも寄与している。
売場の内装は、なるべく木の雰囲気を感じられるように柱梁を部分的に現しとしており、売場は床から梁下までの高さを2.1mと極力低めにすることで建設コストを抑えた。内部空間はコンパクトで、建築と家具の中間のようなスケールに感じられ、自然と店内の人々の距離も近くなっていくようだ。
- ステータス:竣工
- 所在地:熊本県熊本市南区
- 用途:飲食店
- 規模:木造1階建
- 敷地面積:300.02㎡
- 建築面積:75.51㎡
- 延床面積:71.22㎡
- 設計:ツバメアーキテクツ
- 構造:円酒構造設計
- 施工:榊工務店
- 期間:2020.3-2021.6
- 写真:HAATH
広瀬ベーカリー